やってるつもりの動作と実際の動作
体を動かす時、通常自分の体をいちいち見ないで動かします。
「ここに指令を出せば、こういう風に体が動く」
「体の各部からこういう感覚があるということは、体がこういう状態になっている」
ということを学習によって脳にプログラムしてあるからそれが出来るのです。
そのことは、赤ちゃんの成長を思い出せばわかりやすいと思います。
自分の手があることを初めて見つけると、動かしながら、じっと見つめますよね。
初めて立った時、後ろに転ぶと、体がまっすぐのまま人形のように倒れますが、しばらくすると、しりもちをつくように変わります。
こうやって少しずつ体の動きを脳にプログラムします。
ところが、そのプログラムは完全ではありません。
その結果、やってるつもりの動作と実際の動作にはギャップが生まれます。
好きな選手のまねをしてみても、なかなか上手く行かないのは主にそのためです。
運動感覚を鍛えよう
スポーツの選手を目指す人にとって、大変重要なのは、自分の動きを修正できる能力です。
あるとき、「動作をこう変えよう」と思ったときに、実際にそれが出来るかどうか。
それは、イメージと実際の動作が合致しているかにかかっています。
イメージと実際の動作を合致させるには、自分の動きを見るというのが一番です。
- 大きな鏡の前で、自分を見ながら動く
- ビデオに撮ってもらって自分の動きを見る
- (将来的には)カメラで撮った自分をGoogle Glass等でリアルタイムで見る
プロスキー選手に直接聞きましたが、そのレベルでもやってるつもりの動作が出来ていないことがときどきあるのです。
体の動かし方は日頃から少しずつ、体が勝手に学習することなので、間違ったイメージが染み付いてしまうと修正は簡単ではありません。
子供の頃からイメージと実際の動作を合致させておくと、後々良いことがあるでしょう。